塗料の種類と特徴

目的と予算に合った塗料を選ぶために

納得のいく塗装工事を行うためには、目的と予算に合った塗料を選ぶことが大切です。今では数多くのメーカーから数千種類にも及ぶ塗料が発売されています。ゆえに塗料の品質や機能にも一長一短があります。

耐久年数の長い塗料や遮熱効果がある塗料、価格が安い塗料から高い塗料までさまざまです。しかし、塗装の本来の目的は「建物を長く維持する」することです。そのための品質と機能を備えた塗料となると、実は数えるほどしかありません。

塗装業者は何かと利幅が大きい高級な塗料を提案しがちですが、事前に塗料についての予備知識を得ることによって、お住まいや暮らし方に合った塗料を選んでいただきたいと思います。

塗料は耐久性や価格によって大きく4種類に分類されます

1.シリコン樹脂塗料

期待耐久年数:7~10年

【特徴】
価格と機能のバランスが良く、住宅塗装で現在もっとも多く使用されている塗料です。 安価な塗料に比べて耐久性にも優れており、カラーバリエーションも豊富です。

【デメリット】
次の塗り替え時期までの十分な耐久性がなく、建物を守り続けるのに不十分な場合もあります。

2.フッ素樹脂塗料

期待耐久年数:10~15年

【特徴】
一般的な塗料の中では最高グレードです。フッ素樹脂の化学的安定性により、塗膜の寿命が長いという特徴があります。ツヤ消しが可能なため、高級感のある落ち着いた意匠を行うことができます。また、塗膜表面を親水性にすることで雨筋などによる汚れを防止し、外観の美しさを保つことも特徴です。

【デメリット】
塗膜が硬い製品が多く、ひび割れに注意が必要です。

3.ピュアアクリル塗料

期待耐久年数:10~15年

【特徴】
高耐久性・高弾性を持ち、防水性にとても優れた塗料です。建物にかかる塗り替えなどの生涯コストを大幅に削減することも可能です。

【デメリット】
トータルメリットは大きいですがコストが高めです。純度の高い樹脂を使用した水性塗料のため、冬場の施工には工期が長くなります。

4.光触媒塗料

期待耐久年数:20年

【特徴】
建物に塗るだけで、太陽光や雨などの自然の力でキレイになるセルフクリーニング効果があります。また、太陽エネルギーだけで、空気中の汚染物質を分解し、建物周辺の空気を浄化します。

【デメリット】
コストが高めで、光が当たらない場所では効果が薄くなります。塗膜が硬いため、モルタル壁にはお勧めできません。