屋根修理の飛び込み営業や訪問営業は悪徳業者？良い業者の見分け方

屋根修理は、家の耐久性や居住環境に大きな影響を与える重要な作業です。しかし、飛び込み営業や訪問営業による屋根修理の提案には、良心的な業者から悪徳業者まで幅広い存在があります。この記事では、悪徳業者を見抜く方法や、信頼できる良い業者を見分けるポイントについて解説していきます。あなたの大切な住まいを守るために、正しい知識と判断力を身につけましょう。

屋根に上って調査しないと修理の必要性はわからない

屋根は普段目にする機会が少ないため、劣化や不具合が生じていても中々気づきにくい部分です。そのため、いきなり訪問での飛び込み営業を受けて「修理が必要ですよ」と言われた際に、依頼すべきか迷ってしまう方は少なくないでしょう。
屋根修理の必要性は自身では中々判断できないため、飛び込み業者が言っていることが本当なのか判断するのは難しいと言えますが、訪問営業を行っている修理業者は悪徳業者である可能性があるので注意が必要です。普段目にしない部位であることに加えて、実際に上がって調査しないと修理の必要性が判断できない屋根工事は、悪徳業者側は騙しやすい、顧客側は騙されやすい工事と言えます。実際に悪徳業者に工事を依頼してしまった結果、見積もり時とは異なる法外な費用を請求されたり、手抜き工事をされたりするなどの被害に遭う方は少なくありません。
訪問営業を行っている業者の全てが悪徳とは言い切れませんが、消費者センターにも年間で6,000件以上の被害相談が寄せられているため、屋根修理の飛び込み営業を受けても安易に依頼せずに慎重に判断することが重要です。ここからは、悪徳な屋根修理業者の特徴や優良な業者の見分け方をご紹介していきます。

「お宅の屋根が傷んでいるので修理しないと危ないですよ」は悪徳業者の可能性あり

屋根修理の飛び込み営業には悪質な手口がいくつかありますが、「お宅の屋根が傷んでいるので修理しないと危ないですよ」といったように不安を煽ってくる業者は悪徳である可能性が高いです。修理の必要性は屋根に上らないとわからないため、いきなり訪問を受けて「修理しないと危険」と言われても安易に信じないことが重要です。実際に、緊急を要するほど傷んだり劣化したりしているケースはほとんどないため、不安を煽ってくる業者には注意が必要です。
また、「無料で点検・診断する」と言われた場合も悪徳業者を疑いましょう。悪徳な業者は不具合や劣化がない場合でも、別の家の写真を見せて契約しようとしたり、最悪の場合は業者に屋根を壊される恐れがあります。たとえ、「近隣住宅でも無料で点検をした」「定期メンテナンスでエリアを巡回している」といった旨の営業を受けても、安易に点検や診断を依頼しないことが重要です。
お得なキャンペーンや大幅な値下げを謳ってその場での契約を迫ってくる場合にも注意が必要です。お得そうに見えても、最初の料金が高額に設定されているだけの可能性が高く、仮に実際に相場よりも安くなったとしても手抜き工事をされる恐れがあります。特に100万円単位での値引きを行っている場合は悪徳業者である可能性が非常に高く、10万円以上の値引きも怪しいと疑った方が良いでしょう。

近所で本当に工事しているなら飛び込み営業もあり得る

屋根修理工事の飛び込み営業は悪徳業者の可能性が高いものの、飛び込みでの訪問営業を行っている業者が全て悪徳とは限りません。例えば、近所で本当に屋根修理を行っている場合は、優良な業者であっても近隣住宅に訪問での営業をかける可能性はあります。優良な業者は安易に不安を煽ってきたり、その場での契約を迫ってくることはなく、適正な価格で質が高い工事を行ってくれます。特に近所での工事で使った足場がそのまま使うことができれば、足場の輸送費が抑えられることから格安で工事を行える可能性もあるので優良業者からの飛び込み営業はラッキーな状況と言えるでしょう。
しかし、素人がいきなり訪問営業を受けた際に、その業者が優良なのか悪徳なのかを瞬時に判断するのは困難です。悪徳業者はセールストークが非常に上手く、事前の知識がないと簡単に騙されてしまう可能性が高いです。そのため、訪問営業を受けた場合は基本的には悪徳業者を疑ってハッキリと断り、近隣で工事を行っていることを知っている業者であることが確実に分かっているときのみ依頼を検討しましょう。また、前述した悪徳業者の手口や後述する優良業者の特徴に該当するかを踏まえた上で依頼するかを判断することが大切です。

良い屋根屋さんの見分け方

屋根修理業者の中には悪徳な業者が多いため、修理を検討する際は優良な業者の特徴を押さえておくことが大切です。優良な業者は様々な特徴を持っていますが、まず挙げられるのは丁寧な調査と説明です。優良業者では、点検や調査を入念に行った上で専門用語を使わずに素人でも分かりやすい言葉で説明してくれます。特に、30分以上かけて点検・調査を行い、写真などを使って分かりやすい説明をしてくれる業者は優良である可能性が高いです。
詳細な見積書を提出してくれるのも優良業者の特徴です。悪徳な業者では修理工事一式という大雑把な見積もりしか出してくれないケースが多いですが、優良業者の見積書では工事内容ごとに単価・数量・費用が明記されているので、しっかりと確認しておきましょう。
また、屋根修理業者を選ぶ際はホームページで実績を確認しておくことが大切です。実績豊富な業者であれば安心して工事を任せることができますが、ホームページをチェックする際は工事部分に不具合があった場合に保険金で補修してもらえるリフォーム瑕疵保険に加入しているか、アフターフォローの内容が充実しているかといった点も確認しておきましょう。さらに、インターネットなどで口コミ評判をチェックしておくのもおすすめです。インターネットの情報の中には信憑性が低いものもありますが、業者を選定する上での参考材料になります。

屋根修理に火災保険で出費を抑えられる場合も

屋根修理にかかる費用は決して安いものではありませんが、状況によっては火災保険が使える可能性があります。火災保険は、火事だけでなく台風や積雪、落雷などが原因の被災も対象になります。そのため、経年劣化などによる損傷は補償対象外となりますが、台風などによって屋根が損傷を受けた場合は火災保険によって工事費用が抑えられる可能性があります。加入している保険によって対象となる災害や事故は異なりますが、基本的には風災・ひょう災・雪災が原因の損傷であれば補償を受けることが可能です。
ただし、保険が適用できるのは被災から3年以内の工事のみで、修理費用が免責金額を超えることが条件となるので注意が必要です。免責金額とは、保険適用となる事故が起こった場合でも契約者が自己負担しなければならない金額で、自己負担額と呼ばれる場合もあります。この免責金額を下回る工事に関しては保険金を請求できないので注意しましょう。
また、保険金請求の手続きでは、保険金請求書・修理見積書・罹災物件写真の提出が求められます。請求書は保険会社に問い合わせることで入手可能ですが、見積書と写真については屋根修理専門業者に依頼して作成・撮影してもらう必要があります。見積書は工事内容や内訳金額が分かるもの、写真は被害部位を様々な角度で撮影したものが必要になるので、実績豊富で信頼できる屋根修理業者に依頼することが大切です。"