建物の屋根というと大きく分けて斜めになっていて勾配がついている斜屋根と、平らな屋根に大きくは分かれますが、平らな屋根のことを陸屋根と建築用語では呼称します。
陸屋根は平らといってもほぼ平らなだけで、実際には少しずつ傾斜が屋根の片側または両側の端に向かって傾斜がつけられていて水が流れるようになっています。
ただし、斜屋根と違って勾配は緩やかであるため、陸屋根は雨水がたまりやすい構造になっていますので、防水にはそれなりの配慮が必要となります。
防水の方法は大きく分けて3種類あります。
ひとつはエポキシ樹脂やウレタンといった防水材の塗料を塗る方法、ふたつ目はスレート材やアルミ材などでできた屋根材を貼る方法、そして3つ目としては塩化ビニール製の防水層でシート防水をする方法です。
この塩化ビニール製の防水の方法は、塩化ビニールのシートの柔軟性が高い特徴から施工もしやすく、特に人が歩行できるように、特にビルやマンションなどの屋根、バルコニー、外部廊下・外部階段に、防水と歩行性の両方を確保できるものとして広く使用されています。