タスペーサーが必要なのはコロニアル屋根に塗装する場合です。
新築では必要ありませんが、築後10年などでコロニアルを塗り直した際には「縁切り(えんぎり)」という処理が必要です。
その理由は、もし縁切りをしなければ雨漏りの原因となる可能性があるからです。
コロニアルは一枚一枚の板をまるで魚のウロコのように軒から棟(下から上)へ重ねて張っていくのですが、実は重なり部分には3~5ミリ程度の隙間が空くようになっていて、この隙間から雨水を排出しています。
ところが、新しく塗装をすることによってその隙間が塗料で埋まってしまうんですよね。
通常は塗装が終わり、塗料が完全に乾燥した段階で「皮スキ」という、お好み焼きに使う起こし金(ヘラ状の)みたいな道具を使って隙間を埋めた塗料をバリバリと剥がしていくのですが、実はこの作業はかなり面倒です。
しかも悪質な塗装業者になるとわざと縁切りをやらないこともありますし、やり方が杜撰だったりします。縁切りは雨漏りを防ぐための大切な工程ですから、このような業者にあたってしまったらまったものではありませんね。
そこで縁切りの代わりになるのがタスペーサーです。
タスペーサーを使ったことは目で確認出来るので、縁切りのように本当に作業をやったかどうか素人目で判別がつかないということはありません。
しかもタスペーサーは縁切りよりはるかに手間がかからないので工期の短縮にもなります。
タスペーサー代として数万円のコストアップにはなりますが、雨漏りの危険性を回避し資産価値を保つ効果がありますので、ぜひ検討してみてください。
タスペーサーの効果がよく分かります
下記の動画をぜひご覧ください。
タスペーサーがどのようにして屋根を雨から守ってくれるのかが手に取るように分かります。